2月から、オーガニックの肉まんがビオセボンに登場します!

スナック菓子やスイーツ、食材、そして今回発売になる肉まんまで!ビオセボンの店頭には、「えっ!?これもオーガニックなの?」と驚かれるような商品が数多く揃います。

2019年8月に掲載した、北海道・榛澤牧場さんもそのひとつ。記事を掲載してから、さまざまなお客様に「国産でオーガニックビーフがあるんだ!」「興味深い」とうれしい感想をいただきました。

このたび、その榛澤牧場さんのオーガニックビーフを使った、ビオセボンのオリジナル肉まんが2月11日から登場しています!オーガニックの飼料を食べて育った国産アンガスビーフをふんだんに使って、お肉そのものを味わうようなぎっしり感と、ふわっとやわらかい生地がおいしい肉まんです。

蒸し器で蒸したり、レンジで温めてふわっふわの肉まんが簡単にできあがり。赤身肉は自然な味付けで、胃が疲れない感じも嬉しいです

そんな肉まんをつくってくれた、北海道・十勝の「東洋食肉販売株式会社」さんを先日、訪問してきました。

東洋食肉さんのすごいところは、2016年の設立当初からHACCP(ハサップ)という原料の受け入れから製造、出荷までのすべての工程で食中毒などの危害要因を、科学的に管理する厳密な衛生管理の制度を取り入れた工場づくりをしている点。

なかでも、特に厳しいと言われる北海道のHACCP。しかもそれを、生肉の衛生に対応できるように工場の仕組みづくりをしているということで、食肉ではトップクラスの非常に厳格な衛生対策が取られています。そんな東洋食肉さんの工場を見学させてもらいながら、お肉の加工へのこだわりから、肉まんを通して、東洋食肉さんが伝えたい「オーガニックな考え方」を伺いました。

東洋食肉さんならではの工程を、社長の橘さんにご案内してもらいました

北海道の自然を生かした「熟成」で、赤身肉のおいしさを引き出す

こちらが、50t分の氷が入っている「氷室」。自然の冷気を活かした冷蔵の仕組みです

工場にお肉が届いてから、加工して商品にするまでの工程の中で、特にこだわっている点を教えてもらいました。まず特筆すべきは、東洋食肉さんの特徴である「氷室熟成」

熟成の目的は、「タンパク質が変化してアミノ酸になり、アミノ酸が増えることで旨味が増すこと」。なのですが、通常は、熟成庫へファンなどを回して冷気を満たすところを、50tの水を北海道の冬の冷気に当ててできた氷の冷気で冷やすことで、ムラなく0.1℃〜0.0℃の凍る寸前の絶妙な温度で熟成するんです!

榛澤さんのオーガニックアンガス牛は、赤身だけど柔らかい!その秘密は、この熟成にあるそうです。

「お肉を研究した結果、熟成する期間は25〜30日ほどが良いとわかりました。お肉って、熟成することで必ず柔らかくなります。アンガス牛などの赤身肉って、個性として赤身肉ならではの固さがありますよね。その好き嫌いの分かれる固さを熟成することで柔らかくし、更に旨味を引き出しているので、赤身肉の良いところどりができるんです」

お肉のタイプに合わせて、3種類もある機械や手作業でスライス。「肉の繊維を切るようにスライスすることで、やわらかさを出しています」とのこと

お刺身に使われていた冷凍技術を応用して、お肉のおいしさを閉じ込める

こちらもとっておき。「3Dフリーザー」という、お肉や肉まんなどを急速冷凍して、おいしさを閉じ込める特別な機能を備えた冷凍室です。

湯気が立ったものでも、10−15分ぐらいでカチカチに冷やしてくれる特殊な機械なんだそうです。通常はお刺身などに使う技術で、それを「お肉でも使えるんじゃないか!?」と橘社長がひらめいて、お肉に転用したものなんだそうですよ。発想の転換がすばらしい!

360度からぐるりと一気に凍らせる特殊なファンで、まんべんなく冷やすことで、おいしさを上手に閉じ込めます

「この工場は初めからHACCPを取ることを前提にしてつくったので、有機JASなどの認定を取得したお肉を加工しやすいんです。そういう所も特徴的かな。

ここは規模が小さいから、肉の種類によってカットの方法を変えたり、アナログな工程の部分も多いんです。でも、だからこそ大きな工場ではできないこともできる。少量でも生産できたり肉まんなどの加工品に使うお饅頭の生地もオーダーに合わせて記事の水分量を調節して、それぞれに適切な柔らかさにしたりと、納得行くものづくりのために妥協せず試行錯誤ができるのも特徴ですね」

ビオセボンで販売する、オーガニックビーフを使ったオリジナル肉まんも、約半年以上の試行錯誤を経て完成しました

「食べる」という作業はアナログ。だからアナログ感も大事

東洋食肉さんの十勝事業所のスタッフは約10人。お肉を仕入れてから出荷させるまでの工程は、主にスタッフ2名が中心になって最後まで見ているのだそう。

「もう1つ、うちの特徴といえば、スタッフが素晴らしいと言う所もそうですね。本当に、ありがたいことに『人に恵まれているなぁ』と感じています」と橘さん。

「工場では色々と機械を見てもらいましたが、そこでつくったものを『食べる』ってことはいつまで経っても一人ひとりのアナログな作業なわけですよね。だからどんなにいい機械を揃えても、最後は『人』。セオリー通りの分業ではなく、責任を持った『個』がつくっているという意識を絶やさないようにしています」

お話を伺った社員さんも、大企業から橘さんのものづくりへの考え方に共感して移ってきた方など、食やものづくりへの熱い思いを持っていらっしゃる方ばかり

それにしても、大量生産で効率を求められる工場の運営で、手作業を使ってまで細やかに対応していくのはなぜなのでしょうか?

「うちは、元々は関東で焼肉屋さん向けにお肉の卸をやっていて、焼肉以外の分野もやりたいなと思っていたところでした。きっかけは2016年の『ユッケ事件』。お肉に関する食の安全が強く叫ばれる中、自分もなにか、挑戦してみたいなと思ったんです。

ちょうどそのころ、よく十勝にも来ていて。十勝は産地のイメージも良いから、始めるにはぴったりだと思ったんです。地のものをその土地=十勝の素材を極力使って製品を作るという、地産地消ならぬ「地産地工」。それがまっとうだと思ったんです」

スタッフの方は橘社長が一人ひとり面接されたんだそう。「だからうちの運営は少数精鋭。現地採用にもこだわりました」

オーガニックを選ぶということは、オーガニックな生き方を選ぶということ

「また、その頃からお取引しているマルハニチロさんから、オーガニックをやらないかという話もあったんです。でも、オーガニックの認定基準に沿って運営をするのはとても大変だし、始めたらやめられないものだから決断するのが難しくて、正直言って悩んでました。

それでも『オーガニックをやろう!』と決めた理由は、実は大好きな犬がきっかけなんです。

あまりオーガニックのことが分かっていなかった当時、東京のペットショップでオーガニックの犬のご飯が売られていて。ふと僕は素朴な疑問として『犬のご飯にオーガニックを導入するって、何がどう違うんですか?』と訊ねたんですね。すると、『単純に体にいいとか、おいしいとか、そういうことだけではないんです。自然保護や動物愛護のための社会貢献の一環としてオーガニックがあるんです』と言われて、僕の抱えていた疑問がストンと腑に落ちたんです。

肉まんなどのお饅頭を製造する機械の前で。「機械がすごいだけでもダメなんです。大手にはできないことを、志を持ってやっていかなくては」と橘社長

はっきり言ってオーガニックに携わる僕自身、身の回りをすべてオーガニックにしていたら、現状ではまだまだお金がいくらあっても足りない分野だと思います。そんな中オーガニックを選ぶことって、味だけを追求するものでも、値段だけを追求するものでもないのだということがわかったというか」

安さもおいしさも、大事ですよね。だからこれまであったそういう基準すべてを否定するわけではないけれど、オーガニックは自分の考え方とか趣向に合うかどうか、つまり『自分の生きざまに合ったものかどうか』というステージのものだと思っています。

榛澤牧場さんのアニマルウェルフェアという考え方もそうですよね。味や金額という個人的なことから、『これを買うことで、どういう社会にしていきたいか』という考え方もひっくるめて『オーガニック』なんだと思います。だから僕にとってのオーガニックは、ライフプランの選択肢の一つという捉え方なんです。

もちろん、おいしさも諦めたくはないんです。だから氷室熟成して、おいしさをじっくり引き出して、出来たての状態になるべく近いまま届けたいんです」

それができるクリーンな環境と熱意あるスタッフさんはまさに、この工場の財産!「工場」とはいえ、人の手で作った細やかなあたたかみもしっかり感じられる肉まん。ぜひ、ビオセボンでお手にとってみてくださいね。

おすすめアイテム

東洋食肉
有機カルビまん
北海道釧路 榛澤牧場で育てられたアンガス牛を使い有機のタレ使用したカルビまんです。ほんのり甘くふんわりした生地に、カルビ肉のにくにくしさが味わえる肉まんです。

※写真はイメージです。
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